【Traveling to Copiapoa Habitat】The Road to Copiapoa コピアポア 自生地への道 【準備&出発編】

皆さん
こんにちは。こんばんは。

大分お久しぶりでございます。

チリから帰国して早3ヶ月...
あの激動の日々に比べて、慣れ親しんだ日本での日々は、あっという間に過ぎていきます。

この旅は、本当にいろいろな事がありました。そのどれもが新鮮で、刺激的で、どこから切り取ろうかと迷ったのですが、シンプルに時系列に書いていきたいと思います。

 

まず、なぜチリに行くことにしたのか?ってことなんですが、これは正直に直感なんです。

 

「チリへ行こう!」

 

そして、すぐに根拠もなく「人生が変わるな」って思ったんです。
自生地の植物を見ている人なんて世界には山ほどいるし、別に飛び抜けて特別なことではないんだけど、この感覚が自分の人生に何かが起きようとしていると感じたんです。

そしてまた面白いのが、帰国した時には全くそんな風に思えなかったのが、リアリティがあるでしょ。笑
むしろ、疲れからなのか、全くやる気も出ず、ダラダラと過ごしてしまいました。

 

余談ですが、直感に従うと、今の自分ならこれくらいは出来そうだからこうしよう!ではなく、これをするためにはどうしようという思考になり、強制的になるんです。はじめは自分に自信がなかったことや、疑っていたことも、やってみると意外にも最終的には出来ているんですよね。だからみんなも、ちょっと無理かなって思っても、是非直感に従ってみてください。時間がかかる時もあるかも知れませんが、感じたという事は必ず出来るんです。

 

さて、行くからにはリサーチです。

まず、コピアポアの自生地にはどうやって辿り着けるのか?
そもそもチリってどんな国で、一人で行って危なくないのか?
誰か自生地に案内してくれる人とかいるのか?
費用はいくらかかるのか?
などなどキリがありません…何せ全く知識がないので当たり前ですよね。

 

とりあえず、プロに聞くのが手っ取り早いってことで、新橋にある南米専門の旅行会社を訪ねました。

直感が来たら、そこからの行動は早いのですが、何事もそう上手くはいきません。

 

早速、担当者と話をしましたが、全くの期待外れで、まずコピアポアのことは、コの字も知らなかったのです。まあ、普通は知らないか…と思う反面、いや、南米に特化しているなら、聞いた事くらいはないかね?とも…

コピのことを知らないのはいいとして、ベストな飛行機の乗り継ぎ、飛行機代の相場、現地の治安や植物のガイドのことなど色々と聞いたのですが、あまり個人旅行のプランニングをしたことがないのか、サボテンを一人で見に行きたいとか言っている変な客が来たことに困惑(笑)したのか、その場では曖昧な返答ばかりで、追ってプランと費用の概算をメールしますとのことに…

 

まあ、当然メールは来なかったですね。知識はない、やる気もない、約束は守らん。
クソだな、この会社! ゴキブリ以下だな! ゴキブリの脚についた菌以下だな!
(ゴキと菌に失礼でした。ごめんね)

 

それでも、そのクソまみれの旅行会社を出てすぐに、こりゃ全くダメだなと思ったので、新橋の街中で立ち止まり、スマホで他の南米専門の旅行会社を調べてみると、ある旅行会社が目に留まりました。そこの社長がプロカメラマンらしく、世界中を旅をしており、チリにも写真を撮影しに行っていたので、これはもしかしたらイケる!って思ったんです。

 

早速、その場で電話をしてみたところ、速攻で一蹴されました。笑

 

「ああ、あのサボテンね。(異常に冷静で気だるい感じ) 知っているよ。あんなことろは観光地じゃないから、ガイドなんていないし、誰も行かないよ。だから、自分でレンタカーを借りて行くしかないよ。日本からでも予約できるし、お願いすれば空港まで迎えに来てくれるよ。そういう訳で、ウチに出来る事はないです。」 ガチャ!

 

愛想のねー、ジジイだなぁ…

 

いや、しかし、今思えば最高のアドバイス。数分足らずの電話で、最小限の労力で最大限のパワー。

 

電話を切った後、すぐに重たい気持ちが湧き起こり、おお…マジかぁ…こりゃ大変だなぁと…
少し間を置いて、腹を決め、たった一人の冒険へ向け、一からリサーチをすることに…

 

まずは、チリの全体像を掴むため、ロードマップを購入し、頭に叩きこんだ。

次にRudolf Schulzさんの神著書「Copiapa 2006」の自生地マップを簡易的にしたものを自作した。よく”段取り八分仕事二分”とは言いますが、本当にその通り…
ましてや、地球の反対側に、たった一人で行くわけですから、本番は何が起きるかわからない。(本当に想定外のことばかりでした…😅)

 

ちなみにこのRudolf Schulzさんの著書には1996年に出版された「Copiapoa in their environment」と2006年版があり、断然2006版が読みやすいしお勧めです。

 

参考にした資料とロードマップがこれです。

一番右の1998年に出版されたGraham Charlesさんの「Copiapoa」も素晴らしい著書ですが、Rudolf Schulzさんの「Copiapoa2006」が圧倒的に読み応えがある内容です。

 

ボロボロになることを想定して、裏面をセロテープで補強。色々と書き込んであるなぁ。

 

チリは日本列島が2つもすっぽり入るくらい縦に超長いんです。

マップで見ると、それほど距離があるようには見えないんだど、1マスの縦横が大体100キロで、街と街の間の距離は短くて100キロから200キロ。😅

 

まずは全行程を車で移動するため、生命線であるガソリンスタンド、食料の調達するためのスーパーマーケット、ホテルの料金や口コミ、自生地までの距離など…
拠点にする街を決めるため、情報収集に取り掛かりました。

 

自生地マップとロードマップを照らし合わせ、4つのブロックに分け、それに付随して拠点にする街も4つを絞りました。

 

①北にアントファガスタ(ソラリス、デコリティカンス、アタカマメンシス…)
②中央北にタルタル(ハセルトリアナ、白刺黒王丸、雷血丸、シネレア、ルペストリス…)
③中央南にチャニャラル(セルペンティスルカータ、シネラスケンス、ロンギスタミネア、コルムナアルバ…)
④最南端にワスコ(デアルバータ、グリセオ、コキンバナ、エキノイデス、メガリッツア…)

 

更に、行ってみたい自生地から優先順位を付けていき、これを元におおよそのルートを頭に入れておいて、現地で状況に応じて変更することにした。
Googleマップで、実際のダート道などの様子を隈なく調べ、ようやくマクロからミクロまで、大まかなプランが出来た。

 

自生地マップ

 

チリへは首都にあるサンティアゴ国際空港に降り立つのが一般的ですが、色々と検討してみた結果、自生地では最北端のアントファガスタのセロ・モレノ国際空港から入ることにしました。

当初のプランでは、南に位置するサンチアゴから、北上しようと思ったのですが、大きな街だと色々な面でリスクが高くなることと、一番近い自生地までの距離が離れていたこと、中央から北部にかけて見たいコピアポアが集中していたことから、北から南下することにしました。

 

滞在日数は、少し余裕を持って1ヶ月にして、航空チケットをエクスペディア、レンタカーをドイツのSIXTで予約をしました。ここまで辿り着くのに、2ヶ月くらいかかりました。
よく旅はプランニングの時が楽しいとは言いますが、僕の性格も要因かも知れませんが、調べなければいけないことが多くて、とても疲れました。笑
そこまで調べたのには、どうせ行くなら自生地のコピアポアは全て見つける…絶対に成し遂げる…という強い想いがありました。(その後、何度も打ちのめされることに…笑)

 

チリへは直行便がないので、必ずどこかに経由をしますが、行きの便は「羽田〜NY〜リマ(ペルー)〜サンティアゴ〜アントファガスタ」の3回乗り換え、帰りの便も同様に3回乗り換えで「アントファガスタ〜サンティアゴ〜LA〜羽田」になりました。
決め手は単純に飛行時間、待ち時間が一番短かったからです。

ここで失敗談ですが、飛行機の予約は、一部のイレギュラーを除き、早ければ早いほど安いです。僕は色々と考えがまとまらなかったので、結構高いチケット代になっちまいました。

 

さあ、いよいよ出発だぜ!!

行きはJALとチリのLATAM航空とのコードシェア便
行きの飛行機はJALとチリのLATAM航空とのコードシェア便
ボロボロの3枚のチケット

 

この飛行機の移動がまたドキドキで、生きた心地がしなかったんですわ…

僕は30年近く前にフランスに住んでいたことがありましたが、何せ30年前…
久しく国際線には乗っておりませんでしたので、まあ悲惨…

 

まず、最初の経由地であるNYの「ジョン・F・ケネディ国際空港」に着いたのですが、これがまた超どデカい空港で、乗り換えターミナルの場所が全く分からん!!
一番ヤバかったのは、乗り換え時間を2時間しか取っていなかったこと。これは、かなりイカれたチャレンジャーだったということに気づいた時には既に遅し!
すぐに係の人に教えてもらい、なんと空港内のエアトレインという列車?!で目的のターミナルへ移動。(ターミナル移動で列車に乗るんかい!!嘘でしょ)

いやぁ、参ったぜと思いつつ、やっとこさ乗り換えターミナルに着いたと思ったら、またまたビビったことに、人がゾンビみたいにめちゃくちゃ並んでるじゃあーりませんか!その数ぱっと見数百人!しかも、どう見ても牛歩!

 

”あ、💀 これ終わった?”

 

と頭をよぎりましたが、いや、もうヤケクソだ! 係員に懇願しようと思い、近くにいた若い髭面の係員にチケットを見せ、『このままだとフライトに間に合わなそうだから、なんとか助けてほしいんだ。』とお願いしましたが、返答はまさかの…

 

 Sorry…

 

え、嘘でしょ!

いやしかし、コピが待ってるんで!(笑)と粘りましたが、どうも無理そうです。💦

自由の国で、黄色人種に誰かが何とかしてくれるなんて、俺の考えが甘ちゃんだったかぁ…と顔面蒼白になっていたら、なんとベテランらしき黒人の爺さんの係員が、ここを抜けて行けと列から僕を出してくれたんです。
もう心の底から、Thank you!!と伝え、すぐに入国検査を行い、無事に通過し、また猛ダッシュで何とかペルー行きのフライトに間に合いました。重い荷物を持ちながら突っ走ったので、もう肩は痛いわ、汗だくだわ…笑

いやしかし、このギリギリの追い詰められるドキドキ感がクセになります。笑 嘘です。

早速、段取り八部に入ってねーよ!

 

ペルーのリマにあるホルヘ・チャベス国際空港

 

ペルーには真夜中に到着し、ここからアントファガスタのセロ モレノ国際空港に無事に到着。総フライト時間は約29時間で、これは超最短時間です。

教訓としては、総フライト時間は短かけりゃいいってもんじゃないってことですね。乗り継ぎの時間には余裕を持っておかないと、ハラハラドキドキ体験をすることに… 敢えてギリギリのドキドキ体験したいチャレンジャーは20時間台をお勧めします。それ以外の方は、乗り継ぎの時間は、最低でも3時間以上が無難です。

 

いやー、遂に遂に遂にチリに着いたぜー!! (咳をしても一人、はしゃいでも一人…)

 

空港の様子です。
いきなり野良犬が国際空港内をうろついていて、あり得ん!とビビりましたが、幸い人懐こいワンコでした。
(これから先に、あちこちで野良犬に追いかけられるとは、この時は夢にも思っていなかった…)

Photo by Leica X1
Photo by Leica X1 monochrome

 

アントファガストには真夜中の3時に到着したので、少し空港の周りを歩いたり、空港内の椅子に座ったりして、午前10時に開くレンタカー会社(空港内のカウンターしかない店舗)を待ちました。
南半球であるチリは、この時期(日本は7月)は真冬なのです。ワンコもジャケット?!を着ていました。

 

やっと長ーい寒ーい待ち時間を終えて、レンタカー会社の前で待っていましたが、10時になっても誰も来ません。どうなってんのよ?と不安になりましたが、10時15分頃になってやっと店員が現れました。
いや、普通さ、10時オープンなら10時前に来いや!予約入れとるだろうが!てめー、こっちは1ヶ月も借りて、いくら払っとると思っとんのじゃ!と思いつつ、簡単に手続きを済ませました。車は砂漠のことを考え、SUVにしました。

 

やっと出発だせ!!!

 

この先、何度もパンクをする羽目になるとは、この時は知る由もなかったのであった…

 

次回、いよいよCopiapoaの自生地へ向かいます!

To be continued

 

 

COOLCACTUS⁎
力強く美しい植物の世界と出会って人生が変わりました。 今は育児休暇中で、子育てと植物の栽培を両立する日々を過ごしております。 そんな日常を、愛を持って皆さんへお伝えし、皆さんの人生に何か役に立つ事があれば最高に嬉しいな。

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